耐震性について
ツーバイフォーの耐震性
熊本地震におけるツーバイフォー住宅の被害調査結果
熊本地震は、平成28年4月14月に震度7(M6.5)の地震発生後、2日後の16日に震度7(M7.3)が発生し、これが本震と判断された。それ以降も大小の地震が多発し、そのたびに建物は強い揺れを何度も受けたが、ツーバイフォー住宅は全壊・半壊はなく、一部損壊した住宅は3%以下にとどまった。
熊本地震における会員会社の物件被害状況
被害程度 | 被害発生理由 | ||||
---|---|---|---|---|---|
強振変形 | 地盤崩壊 | 液状化 | その他 | 合計棟数 | |
全壊 | 0棟 | 0棟 | 0棟 | 0棟 | 0棟 |
半壊 | 0棟 | 0棟 | 0棟 | 0棟 | 0棟 |
一部損壊 | 46棟 | 15棟 | 15棟 | 3棟 | 79棟 |
多少の被害 および被害無し |
2,861棟 | ||||
合計 | 2,940棟 |
東日本大震災におけるツーバイフォー住宅の被害調査結果
東日本大震災(平成23年3月11日)では、地震動による直接的被害は比較的軽微であったが、周知のように津波による被害は顕著だった。
しかし、津波による横力にもよく耐えたツーバイフォー住宅は多く、2階床上まで浸水しても、ほぼ原形を保っていた住宅もあった。傾斜地(宅地造成地)の地滑りによる建物被害、地盤の液状化による被害が多く発生しており、地盤面での地震対策の必要性を再認識させられた。
東日本大震災における会員会社の物件被害状況
被害程度 | 被害発生理由(津波を除く) | 津波被害 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
強振変形 | 地盤崩壊 | 液状化 | 類焼他 | 合計棟数 | ||
全壊 | 0棟 | 6棟 | 0棟 | 1棟 | 7棟 | 105棟 |
半壊 | 2棟 | 33棟 | 34棟 | 0棟 | 69棟 | 128棟 |
一部損壊 | 319棟 | 61棟 | 16棟 | 17棟 | 413棟 | 410棟 |
計 | 321棟 | 100棟 | 50棟 | 18棟 | 489棟 | 643棟 |
多少の被害 および被害無し |
19,633棟 | 7棟 | ||||
小計 | 20,122棟 | 650棟 | ||||
合計 | 20,772棟 |
阪神・淡路大震災におけるツーバイフォー住宅の被害調査結果
阪神・淡路大震災(平成7年1月17日)によるツーバイフォー住宅の被害は全壊・半壊ともにゼロであった。(全体での住宅の被害は全壊10万4,900棟、半壊14万4,255棟)。家具の破損・転倒調査における食器戸棚の被害は、RC造70%、木造軸組工法60%であるのに対して、ツーバイフォー工法はわずか10%。耐震性に優れ、揺れを柔軟に吸収・拡散する構造であることが証明された。
阪神・淡路大震災における会員会社の物件被害状況
被害程度 | 被害発生理由 | 合計棟数 | |||
---|---|---|---|---|---|
隣家のもたれ かかりにより |
地盤の移動 ・液状化により |
内部の床の ねじれ・不陸 |
その他 | ||
全壊 | 0棟 | 0棟 | 0棟 | 0棟 | 0棟 |
半壊 | 0棟 | 2棟 | 0棟 | 0棟 | 2棟 |
類焼 | ー | ー | ー | 8棟 | 8棟 |
一部損壊 | 21棟 | 156棟 | 1棟 | 101棟 | 279棟 |
計 | 21棟 | 158棟 | 1棟 | 109棟 | 289棟 |
多少の被害 および被害無し |
40棟 | 217棟 | 17棟 | 8,385棟 | 8,659棟 |
合計 | 61棟 | 375棟 | 18棟 | 8,494棟 | 8,948棟 |
日本ツーバイフォー建築協会より抜粋